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風景

学校で働いている、まるで弟のような(と勝手に思っている)友人が先月北海道に旅行に行っていたそうで、いろいろな写真をSNSにアップしていました。彼とぼくは似ていないのですが、ちょっとした視点で急に一致するところがあります(故に弟のようなのです)。彼は北海道各地の、関東とやっぱりちょっと違うところ、にすごく惹かれているようなのでした。それは「県民性」と括られるものとちょっと違います。それぞれの街がさまざまな発展と衰退を経ている故の、歴史の積み重ねが顕著に出ている部分、とでも言いましょうか。グーグルマップの情報で申し訳ないのですが、例えば旭川駅は、駅の北側は幅の広い道路と百貨店のある中核都市らしい佇まいなのに、忠別川に面した南側はまるで自然公園のような空間が広がっています。こんな景色のギャップは関東では絶対見られません。駅の位置も含め、きっと独自の歴史があったんだろうと思います。

 

会社の別部署に、何となく木村拓哉っぽいけれどもどうも格好良くない、という人がいます(というよりも、木村拓哉という人がむしろ「格好良くない人の突然変異」なのだと思っています)。彼の故郷は山口です。今日おみやげを持って自分のフロアにやってきたので、故郷がどんなところなのか、少し話をしました。

 

その会話の中でぼくは「この辺(関東)といちばん違うとこってどういう点ですか」と尋ねました。車を使わないと生活できない、コンビニが遠い...そんな答えが自虐めいて返ってくるのを漠然と予想していました。両親ともに東京出身である自分の、若干オリエンタリズムめいた気持ちもあったかも知れません。

 

しかし彼の答えはまったく違うものでした。「見える夜空の星の数が違う」と、誇るでも卑下するでもなく答えたのです。グーグルマップでは、見える星の数の違いは知ることができません。関東以外に親戚も仕事のあても無く、旅行も滅多に行かないぼくには知る由もない風景を、キムタク似は知っているのです。

 

若山