ザビエル

「シャワー上がりに、鏡に向かうと頭皮がスケスケに見えてしまうんです。特に、頭頂は激しく、フランシスコ・ザビエルのようになってしまいました」

 

...というほどではないにせよ、自分も薄毛が進行しているような気がしています。30代半ばなのである程度は仕方のないことです。ただ、気にして友達や家族に尋ねても「変わらない」としか言われないので、自分しか気づかない程度の、微々たる進行なのかもしれません。「いや、ぼくも髪薄くなってるよ」と返す友達もけっこういますが、まあ総じて変化なしに傍目には見えるので、30代はみんなそう感じるものなのでしょう。

 

もともと恐ろしくコシとボリュームがない、かつ雨の日にうねる髪で、10代の頃から髪型で満足したことがほとんどありません。20代のときストレートパーマをかけたら、ラッセンが好きの人みたいにベターッとなったこともありました(おそろしく悪評でした)。とにかく羨ましいのが「分け目がつけられないくらいの直毛」のひとです。皆勝手にボリュームも出てますし。もみあげが浮いてたりしたらそれだけでザ・羨望です。そういえばある時期まで、恋に落ちるのはいつでも直毛の人でした。

 

取り返しがつかないくらい薄毛が進行し、迷いなく「理想の髪質のウィッグ」をつけられたら、かえって良いかも...と時々思います。こういう話をすると「かつらなんて嫌だよ、電車の中でかつらの人とかすぐわかるもん」という人がいますが、これは間違っています。世の中には「バレバレのかつらの人」が一定数いるというだけで、「バレないかつらの人」はバレないのだから、実際に統計でも取らない限り、認識すらできないのです。

 

若山