ピエロ

出張というか視察は、2018年のことを考えるための仕事の一環でした。どうしてそんな先のことを考えなければならないのでしょう。最悪死んでいるかもしれないのに。本社に戻るとキムタク似が「目にテープとんできたら身も蓋もない(?)っしょ。最悪死に至る」と大声で話してて、直帰すればよかったと思いました。

 

アパートメントからパーティーのメールが届いていました。アパートメントとは集合型のブログサイトで、運営に携わってる友人の縁で、今年の春に「anouta」で書かせてもらいました。恥を忍んで打ち明けますが、その時連載した文章は、「カフカ式練習帳」を、自分(たち)なりにやってみようという目論見で書かれたものです。そして結果、これはその...もう本当に、何というか、あの...ただただ謝りたい出来となってしまいました。

 

冷静に考えればわかることですが、自分に「カフカ式練習帳」など書けるわけがないのです。これじゃあただのつぶやきの寄せ集め、という感じでした。もうひとりのanoutaに無理言って3分の1くらいを書いてもらい、なんとか形にしたのです。発端としてもうひとつ、「国語の先生に褒められるような文章」が集まってしまうことにとても抵抗があり、何とかそうじゃないものを書きたいというのもありました。しかし書けば書くほど、何がしかの抵抗にもカスっていない、という思いが強まるばかりなのでした。なんとか挽回しようと突然ビートたけしを憑依させて書いてみたりもしましたが、やはり一緒でした。

 

素晴らしいZINEを作っている友人が「あれを失敗とか言っちゃだめだよ」と慰めてくれたのは嬉しかった。先月明け方の新宿で、サイト運営に携わっている友人ともバッタリ会いました。彼は「面白かったですよ!」と言ってくれました。本当に優しい奴です。だけど、ぼくはパーティーに出て、「ゴージャス松野の年金未納号泣記者会見」のように、誰も求めていない謝罪をするべきなのです。この2016年秋、それくらいのピエロっぷりがぼくには相応しい。

 

若山